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異物混入のクレーム対応は正しさより顧客心理に焦点を!ペヤングとマクドナルドの明暗を分けたもの

まるか食品『ぺヤング』と日本マクドナルド・三沢店『チキンナゲット』

去年から今年にかけて異物混入の事故が多数発覚して話題となりました。
その中で大きな話題となったのが、まるか食品『ぺヤング』と日本マクドナルド・三沢店『チキンナゲット』。

チキンナゲット

しかし、消費者は『ペヤング』の復活は喜びましたが、『チキンナゲット』はどうでも良いままですし、『マクドナルド』の商品から離れたままです。

今回、facebookに「ペヤング、ゲットしました」と記事をアップしたところ、

ランチ会参加者でもある舘野真様から
「鈴木さんの目線で、同じ異物混入でのマックとペヤングにおける復活の違いをブログで読みたいです!」
という申し出がありましたので、急きょ、この話題にしました。
舘野さん、ありがとうございます。

話題の両社のこれまでの経過

2014年12月2日 まるか食品
『ペヤング超大盛やきそばハーフ&ハーフ激辛』の異物混入が発覚。

2015年1月3日日本マクドナルド・三沢店で
『チキンナゲット』の異物混入が発覚。

まるか食品・日本マクドナルドともに、
発覚直後は「製造過程で混入は考えられない」と発言。

しかし、2014年12月4日、
まるか食品は「可能性がゼロとは言いきれない」と
同一ラインで製造した約5万個を自主回収することを決定。

2014年12月11日には、
『ペヤング』全商品の製造自粛し販売を休止すると決定。

復活は当初2015年2月を予定していたが、
品質管理徹底のため工場設備を改修するなどして、
先日6月8日に関東地域限定で販売開始となった。

一方、日本マクドナルドは、2015年1月8日の記者会見までに
4件の異物混入事故が会社側に届けられるも公開せずにいた。
記者会見まで公開しなかったことについて
マクドナルド側は以下のように答えている。

「一つ一つの事象については、原因を具体的に突き止め、必要な形で保健所に報告をして指導を受けながら、お客様に説明することで問題の責任を果たしている所存だ。このことと、全体を全てお知らせした上で大きく対応させていただく品質問題とは、対応が別だと考えている」

        ↓
その後も、問題商品の販売は自粛したが、
問題店舗においても休業することなく販売を続行。

ペヤングの復活劇とマクドナルドの凋落を独断と偏見で解説

この両社の対応から、ペヤングの復活劇とマクドナルドの凋落を独断と偏見で解説します。

解説と指導をしましょう

まず初期対応として、両者とも言い訳をしているわけですが、まるか食品は“「製造過程で混入は考えられない」と発言”なだけで、“これから調査します”という対応でしたが、マクドナルドは“「品質問題とは、対応が別だと考えている」”と、“僕たち悪くないもんね”という居直りを感じさせる対応になっています。

マクドナルドの反論はアメリカらしい論理性ある発言なのですが、日本人にとっては、異物混入は品質管理問題です。
違うと言われても納得できない人が多いはずです。

商品の違いが消費者感情に影響する

この両社の騒動、違いと言えば元々の商品からして違います。

ペヤングの国内生産VSマクドナルドの海外生産

ペヤングは国内生産ですが、マクドナルドは海外生産を日本で調理する形式です。
マクドナルドは、中国の生産拠点をタイに移したばかりですので、日本人としては“海外の工場での生産は危ない”と再インプットしたようなものとなりました。

ペヤングの消費者調理VSマクドナルドの店員調理

また、ペヤングは、自分で調理する物であり、食べる場所も限定されませんが、マクドナルドは、お店を構えていて店員により調理された物を購入するので、食べる場所も店内を想定しています。

店内で調理済み食品を提供されたら、提供した人を信用して食するのが日本人です。
ですので、異物混入の責任はマクドナルドのほうが重いはず。
それなのに、調査もそこそこに販売を継続したので、よけいに反感を買ったと思われます。

好印象のペヤングの販売中止

事件後、まるか食品は、早々に製造の自粛・販売の中止を決めますが、マクドナルドは新商品を出したりして販売を続けます。
こうなると、よけいにマクドナルドが消費者を軽視しているように見えます。

ペヤングは市場から消えました。
当初2月に復旧を予定していたのに、工場の全設備を点検改修したためにペヤングの復活は伸びに伸びて6月になりました。
市場に1個もペヤングがなくなってからの復活ということで、待ちに待った復活となったのです。
その点からも、だらだらと販売を続けたマクドナルドに勝ち目はありません。

消費者視点で両者を分析

製造場所が国内=安全       海外=安全でない(かも) 
工場設備を改修=安心       工場設備を点検=ちゃんとやったか不安
販売店舗の教育(不必要)     販売店舗の教育=やってない(かも)
長期間の販売中止=誠意を感じる。 早く欲しい
だらだらと販売=誠意を感じない。 気がむけば買うかも

そのうえ、腐らないマックフライポテト疑惑などがあり、今やマクドナルド商品は身体に悪い商品の代名詞になっています。

マクドナルドを復活させるなら

今のマクドナルドは、安いものを売るダサいお店になってしまっているうえに、あの店舗で食べる理由も集う理由もなくなってしまいました。
ホームページ観ても何も面白くありません。
マクドナルドのホームページ

そんなマクドナルドを尻目に、まるか食品はホームページも改修して、万全を期しました!!と盛大にアピールしております。
ペヤングの取り組み紹介

マクドナルドは、安心、安全に向かって誠意ある対応をしたと思ってもらうために、1都道府県ごとに2日ぐらい休んで店舗の点検をしたほうが良かったでしょう。
そうして、商品の安全と店舗教育を徹底した証拠を消費者に向かって提示したら、身体に悪くてもマクドナルドを食べるのはカッコいいことというブランディングを行うかか、マクドナルドで食べる理由、集う理由があるビジネスモデルを作りあげるように、私なら指導します。

まとめ

論理の夜正しさより消費者心理を重視しましょう。
謝るのは辛くても売上不足はもっと辛いですから。
 

経営者の私から見たら、この対応ができるまるか食品の経営資本にも拍手です。

さて、地方の友人に贈るために、ペヤング買占めようかな。

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