大塚家具のお家騒動、すごかったですね。
娘さんが勝利しましたが、
「ダメよ、ダメダメ~」 と
観ていて思いました。
顧客心理を考えていないとしか思えません。
しかも、今回のお家騒動は今後も続きます。
勝久氏(父)が約18%を保有する筆頭株主である事実は変わらないので、
意見を無視することができないからです(--;)
まぁ、それは良いとして(良くないんだけど)
今回のお家騒動が会社に及ぼす悪影響を考えてほしかったです。
株主総会後の動画を観てください
この動画の中で質問されているように、
大塚家具のお家騒動は、
社長を誰がやるかで話題になったのでなく、
経営方針で話題になったのではなく、
親子喧嘩だから話題になったのです。
そのことの自覚が久美子氏にはありません。
家庭の団らんを象徴する家具を販売しているのに、
親子喧嘩はマズイです。
これはブランディングに傷がつきます。
大塚家具=親子喧嘩
一般客の潜在意識に、このようにインプットされましたから、
「これ、大塚家具で買ったの」
と口コミされることはなくなります。
だから、コンプライアンスなんて
カッコいいこと言っている場合じゃありません。
失った家族の団らんのイメージを
どうやって取り戻すのか!
そこが急務です。
日本人の判官贔屓(はんがんびいき)
家族の団らんをイメージさせる商品を販売していて、
今回のように父母を追い落とすという行為は
ブランディングに傷がつくのでやってはいけません。
まして、父母が弱ってきている場合、
子ども側が父母を追い落とすような行為は、
子ども側が無思慮で思いやりがないと判断されます。
日本のように親子の親密度が高い国では、
親が悪人であっても公共の場での批判はNGです。
親を批判すればするほど、顧客からの信頼を失います。
だから、日本というマーケットで仕事をする限り、
親を尊重し守り愛するという姿勢は崩してはいけません。
ところが久美子氏、そのような発言がありません。
日本人の宦官贔屓(はんがんびいき)の怖さを
久美子氏は知らないのでしょうかねぇ。
※宦官贔屓とは、〔源義経が兄頼朝に滅ぼされたのに人々が同情したことから〕
弱者や薄幸の者に同情し味方すること。また,その気持ち。大辞林 第三版
ロジカルに話して投票されたからって、
それで良いというものじゃ
マーケティングはないんですけど・・・。
私なら、こうアドバイスします
さて、潜在意識を味方につけて
情緒的にも勝つことが集客や売上アップに重要です。
ですので、今回のお家騒動。
私が久美子氏のコンサルタントとして入っていたら
「会見では、こう言いなさい。
”父とは経営方針が違いました。
父が作り上げた大塚家具を存続させるために、
また、社員の方々の生活を守るために、
尊敬する父ですが退陣していただくしかありませんでした。
親子で法廷で争うようなこともしたくありませんでした。
父にすべて従ってあげたかった。
でも、それでは父の作りあげた大塚家具がなくなる。
父を大塚家具創業者として歴史に残すために
苦渋の決断をいたしました”
そうして下を向いて涙をぬぐうのよ」
そう言います。
ネットで、
娘「お父ちゃん、ごめんな、株主総会では、ひどいことゆうて」
父「ええねん、ええねん、テレビのトップニュースでも取り上げてもろたし、ごっつい宣伝効果があったやろ」
娘「せやけど、ウチらもう外で一緒にご飯食べられへんで」
父「しゃーない、しゃーない、タダでPRしてもろてんから、それくらいは平気や。それより、知名度はアップしたんやし、4月からセール頼むで」
娘「うん。お父ちゃんに、ようやったゆうてもらえるようにがんばるわ」
裏でこんな会話があってほしいと思います。親子なんだから。(なぜか関西弁)出典元:鈴木の知り合い
という書き込みにちょこちょこ出くわすのですから
マーケットは、そういう展開を望んでいるわけです。
マーケットの反応予測、簡単すぎます(笑)
彼女は女性ですから、
最後に泣いたぐらいで株主の評価は下がりません。
そのうえ、
大塚家具を購入すること=身を挺して親を守ること
と一般大衆にインプットできます。
そうしたら、
大塚家具を購入=良い息子・良い娘・良い婿・良い嫁
というアピールができるので、
高くても大塚家具を購入する息子・娘・婿・嫁が大発生します。
だって、私の父が生きていたら、
今の状況で大塚家具を購入した場合
「お前は俺に文句があるのか!」
と怒りますが、
久美子氏が上記のように発言した後なら、
ご近所に
「わが娘は大塚家具を私に買ってくれたんだよ」
と吹聴しまくると思うんですよね。
お父ちゃん、素直すぎやん(なぜか関西弁)
あなたは、今の状況で
大塚家具を購入したと親に言えますか?
そこを経営者なら考えなければいけなかったのです。
投げ売りぐらい安かったなら別ですが
今の状況で高い大塚家具を購入して、
親に報告する勇気なんて私は持てません。
だから、久美子氏(娘)が勝利しましたが、
「ダメよ、ダメダメ~」なんですよ。
大塚家具の存亡は、
顧客心理の理解にかかっています!
どこかで久美子氏に
「親への感謝と愛情を表明してほしい」
そう考えている鈴木です。
参照元:http://diamond.jp/articles/-/69603
以下のことも会社経営で起こる問題です。
合わせて読むと面白いですよ。
まとめ
イメージ戦略こそ
ブランディング戦略です。
イメージ壊したら負けです!