目次
流行商品と定番商品 どちらが有利?
今回もビジネスモデルづくりについてお話します。
流行物を扱うか?
定番商品を扱うか?
どちらが有利かというお話です。
このことに関しては、ビジネスの成長曲線というものが非常に影響します。
ビジネスの成長曲線は、導入期・成長期・成熟期・衰退期と進みます。
流行の商品を扱う時は、その商品が流行った時の成長曲線がどうだったかを観てください。
流行商品で新規事業を始めることはおススメしません
急激に成長した物は、急激にすたれるというのが成長曲線の定番です。
ですから、流行商品を新規販売するのはタイミングが命です。
急激に成長して、そのまま定番商品に移行するパーセンテージはたいへん低いのです。
iPadのように、上手くいけば売上を独占できますが、だいたいの商品が急激に売れたのと同じぐらい急激に売れなくなります。
納豆石鹸や豆乳クッキーは急激に売上を増やしましたが、すぐに他の商品のほうが人気が出てしまったり、飽和市場になってしまったりしました。
しかも、納豆石鹸や豆乳クッキーは知らなくてもイメージができるので急激に売上を上げる事ができましたが、まったく新しい商品は使用者にイメージが湧かないケースが多いです。
そのため、認知を広め使用方法や使用した結果のイメージを定着させるための導入期が長い傾向があります。
ですので、この長い導入期を耐えられるだけの資本力のある会社にしか、世の中の人が知らない新しい商品の販売はおススメできません。
資本力ない会社からの相談は、流行商品を仕入れてしまい、その後で、売れなくて困ったという相談をよく受けます。
仕方ないので、ノベルティにして在庫処理したこともあります。
そんなこと、したくないですよね
「売り抜け」するなら流行商品がおススメ
「売り抜け」という形で、仕入れて、さっさと売ってしまうというのでしたら、流行商品は非常に良い商品です。
しかし、それは、バブル崩壊の時期を冷静に見極められるぐらいの情報収集能力と感情のコントロール能力のある人だけに許される荒業ですから、ビジネスモデルとして成立する会社は少数でしょう。
ですから、流行商品で新規事業を始めることや独立起業することはおススメしません。
このビジネスの成長曲線では、成長期が一番敵がいない期間です。
成熟期は、差別化ができれば売上が上がりやすい期間です。
私は、成長期と成熟期の期間が長い商品を扱うビジネスモデルのほうが、経営が安定するので良いと考えています。
ですから、定番商品を販売することをおススメすることが多いですね。
長く稼ぐなら定番商品のアレンジがおススメ
しかし、定番商品をただ何もしないで販売しても競合他社に負けるだけです。
そこで、新しいビジネスを考える時、一番おススメは『定番をちょっとアレンジした商品を売っていくビジネスモデル』です。
たとえば、定番商品である靴下を売ると考えた場合、
①靴下をいっぱい集めて売る。
②猫の絵柄がついてる靴下だけ売る。
③靴下の用途違いやサイズ違いを集める
④靴下とその周辺の物(靴やスリッパ)を一緒に売る
⑤空飛ぶ機能を靴下につける
など、定番商品を何かアレンジします。
なぜ、定番商品をアレンジしたほうが有利かというと、お客様が、それを認知しているからです。
つまり、導入期が短くて済むので、すぐ成長期に突入することができ、競合が少ない市場で販売を開始できる利点があるのです。
成長曲線・導入期は苦労の連続
「その商品を誰も知らない」
「知っても手を出さない(不気味の壁です)」
「使い方がわからないので使わない」
「使い方の説明がいる」
「使っても周囲に説明できないので紹介や口コミがない」
ので、売上より経費のほうが多くかかることです。
その点、定番商品のアレンジなら、導入期の苦労が少なくて済みます。すぐ成長期が見えてきます。
成長期が一番敵がいない期間ですから、広告費などの経費も少なくて済む時期です。
だから、定番商品のアレンジをおススメしています。
定番商品のアレンジは口コミも起きやすい
お客様は、その商品を
「知っている」
「知っているので買いやすい」
「すぐ使える」
「使い方を指導する必要がない」
そうして説明しやすいので、アレンジについての「紹介や口コミが起きやすく」、導入期が短いのです。
ただ、定番商品のアレンジは、アレンジに参入障壁をいかに作るかが勝負になります。
差別化やブランドも参入障壁ですので、導入期が短い利点を活かして、差別化やブランディングに、人・モノ・金を使いましょう。
まとめ
成長期と成熟期の長い商品を選ぶために、定番商品のアレンジを考えましょう。
追伸:今回のアイキャッチ画像は、髪の毛が立っている赤ちゃんにしました。
私も赤ん坊の時、髪の毛が立っていたのですが、柔らかい髪の毛の赤ん坊ほど髪の毛が立つそうで、どうして、こうなるのか? 不思議でしょうがないので使ってみました。
つまり何も関係ないので、あしからず。