『不満を持つよりタチが悪い「無関心社員」が急増する理由』という記事に、
最近の新人は
「仕事はお金をもらうためにやっていると割り切って、できないことはできないでいいやと考えるようになったらとても楽になりました」
「厳しい目標があっても、自分のペースでやればよくて、それを否定されるなら辞めればいいと思うようになって穏やかに働けるようになりました」
と言うと書いてありました。
目次
環境を良くしても従業員のロイヤリティはあがらない
心理学者のフレデリック・ハーズバーグは、従業員の不満の要因と満足の要因は別のものであって、不満を改善しても満足度の向上につながらない「2要因理論」を公表しています。
不満を改善しても、「不満ではない」という状態になるだけで、仕事のやりがいにはつながらないからです。
しかし、この若い従業員の状態は、従業員として、若者として「なるべくしてなっている当然の思考」だと私は考えます。
人間心理から考えると当然の結果だとわかる
理由を考えていくつか書くと・・・
1.いつまで現在の仕事があるか不明と感じている
企業の栄枯盛衰が短期間で起きている状況や日本企業の凋落とAIや新技術の登場があります。
先行きが不安過ぎて、今ここで頑張る理由が見えなければ、人は無気力になります。
2.楽なうえに短時間で収入が良い仕事を望むのは人間として正常
これに関しての説明は不要でしょう。逆の仕事を望む人はいません。
3.ストレスに弱い
最近の若者は、子供の頃から、エアコンで暑さ寒さはコントロールされ、生きることは快適でした。
両親・両祖父母の6ポケットから可愛がられて、自分のしたい事だけできる状況で生きてきた人が大半です。
よって、ストレスに弱くなりました。
4.ストレスが強すぎると感じている
若者の反応に、高ストレスに対応してきたシニアやミドル世代は「なぜ頑張らない!」「なぜ言うことを聞かない」とイラつきます。
この上世代のイラつきは、若者世代には強いストレスになっているはずです。
ストレスを感じたら、①固まるか、②逃げるか、③攻撃するかで対応するのが生物の基本。
戦ったことがない人や戦って勝ったことがない人は、①固まるか、②逃げるかしかしません。
5.現在(2024~2025)は売り手市場
逃げた場合に行き場がない状況なら、ストレスが強くても人は残るでしょう。
しかし、現在は、若者の就職に関しては売り手市場です。しかも、彼らには両親の家という「行き場」があります。
快適に生きていくことができるのに、なぜ、できないことをして頑張らなければならないのか?と考えるのは、あまりにも自然です。
これらが彼らの発言の妥当性の理由
以上のことから、
「仕事はお金をもらうためにやっていると割り切って、できないことはできないでいいやと考えるようになったらとても楽になりました」
「厳しい目標があっても、自分のペースでやればよくて、それを否定されるなら辞めればいいと思うようになって穏やかに働けるようになりました」
という発言になっています。
対処方法は2つ
これをどうしたら良いのか?
私は、対処方法は2つあると考えています。
1. そういう人を雇っても回る仕組みを作る
頑張らない。言うことを聞かない。その他…。そういう人は切っても、そういう人を雇っても回る仕組みを雇う側が作る。
2. 雇う段階で選別する
今までの採用方法と違う人間心理から考えたアプローチが必要です。人間の本質はそう簡単に変わりませんので、その本質を見極めるノウハウを取り入れて、採用試験や採用面接を行い、無関心層を入れない。
まとめ
実は、私は「2.雇う段階で選別する」することで、7名いた部署を2.5名で、4名の部署を3名で、など人数を減らして業務をこなすようにさせたことがあります。また、外部スタッフを雇う時も手間ヒマを惜しまず選別しています。
おかげで、大きなトラブルもなく気持ち良く業務を遂行してくれる人ばかりです。
採用までのプロセスは少々増えますが、採用後にトラブルになるよりは良いですよね。
ですので、雇う段階での選別をおススメします。