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築城ブームに物申す

勝った戦略・戦術を真似るのはマーケティングの基本。

最初から独自性を追うより、
やるべきことをちゃんとやるほうが集客できます。

しかし、真似て良いのは3代目までです。

4代目になると、
もはや陳腐になりすぎて、集客には役立ちません。

ですから、平成の築城ブームに物申したいと思います。

 

300万人突破しそうなのは姫路城だから

歴史好きの女子「歴女」がブームになり、
歴史建造物への興味が高まっています。

特に、近年はお城ツアーが人気を集め、
お城が有力な観光資源になりました。

Himeji_Castle_The_Keep_Towers

3月にグランドオープンした姫路城(兵庫県姫路市)の入場者が
45日目で50万人を突破し、
7月14日には100万人を超えました。

173万人を記録した
昭和39年の「昭和の大修理」後の入場者数を上回る勢いで、
担当者は
「年間300万人の到達もあるかもしれない」
と驚いているそうです。

他にも、
天守閣が復元された大阪、名古屋、熊本では
お城ツアーが人気を集めているため、
各地の県や市町村が集客を期待し、
再建計画を立てており、
さながら「平成の築城ブーム」の様相を呈してきました。

しかし、あまりに無理のある築城計画もあり、
各方面から疑問の声が上がっています。

甲府城や駿府城では天守閣を建築しようにも、
天守閣が存在したという歴史的根拠が乏しいため、
「復元すべきでない」という指摘が上がりました。

史料などを基にした厳密な考証がなければ、
数百億円とも言われる再建費用に関して、
国からの補助を得ることができません。

しかし、集客のためには天守閣を築城したいのです。

気持ちはわかりますが、
無理がありすぎるうえに、
効果に期待ができませんから、
止めたほうが良いです。

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元から白鷺城として有名な姫路城と張り合うなんて、
負ける喧嘩に参加しただけになりますから、絶対に反対です。

 

流行を活かせる業界かどうか

流行にのって集客するためには、
二つの戦略があると言われています。

一つは流行を創る側になり、
ファーストムーバーアドバンテージ(先行者利益)を得る方法です。

ブランド認知を先に高めることで差別化を図り、
また、顧客を囲い込むことで他の追随を許さないようにすることができます。

もう一つは、あえて流行を追いかけることで、
セカンドムーバーアドバンテージを得る方法です。

先行者の欠点を見極め、
改善しながら取り組むことで成功することを目指します。

技術革新の早い業界で有効な方法であり、
リスクを抑えて開発を行い、
新商品が顧客に受け入れられやすくなります。

例えば、Facebookはソーシャルメディアの最大手になっていますが、
決して一番手で開発されたわけではなく、
MySpaceなどの先行するサービスを改良したものです。

残念ながら、お城は
セカンドムーバーアドバンテージが有効になるような技術革新の早い業界ではありません。

ですから、天守閣の築城や改修だけでは
既に建設の終わった有名なお城が先行者利益を享受し、
流行が収束してしまいます。

集客のために築城しようという発想は、
暴落する株を買うようなものと言えるでしょう。

柳の下のドジョウは3代目までしか集客効果がありません。
もはやお城の改修や築城だけでの集客は4代目の時代です。
住民の血税を使ってやるほどの効果は期待できません。

もっと他の戦略を考えて、
ファーストムーバーアドバンテージ(先行者利益)を得るのが得策ですね。

まとめ

柳の下のドジョウは3匹目しか太れません!

参考資料:http://www.sankei.com/west/news/150715/wst1507150017-n1.html
http://www.nsspirit-cashf.com/yougo/yougo_fma.html
画像元:http://plaza.rakuten.co.jp/polandshashin/diary/201104220001/

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