競合他社との差別化で優良顧客を集客できる仕組みを構築

Vol.1 一家離散を救った20件のFAXDM

それまで来ていたお客様が来なくなった。
新規客の数が急に減ってしまった。

そのために売上が減って経営が苦しくなることがあります。
そんな時、あなたはどうしますか?

新規のお客様を新しく探すことは重要ですが、
その前に既存客との関係を見直してみるのはいかがでしょうか。

既存客との関係を見直してみると思わぬところに金鉱を見出しことがあります。
多くの経営者さんが既存客との関係を見直すことをせずに
新規集客に走って経営に苦しんでいます。

今回、ご紹介するリフォーム業者さんもそうでした。

今からお話しするのは、
集客が上手くいかなくなり売上が立たず
家のローンが払えないために住む家さえ失くしそうになったリフォーム業者さんの復活劇です。

目の前に優良顧客がいるのに見えていない。
そのせいで収入が途絶え、
住む家さえ失くす寸前だったリフォーム業者を救ったのは、
たった20件のFAXDMでした。

一家離散の恐怖から解放されたリフォーム業者さんの事例から、
新規集客の前にやるべき既存客のフォローや休眠客の掘り起こしの大切さを解説します。

集客の相談かと思いきや、銀行からの差し押さえの危機

リフォーム業者さんから集客を手伝って欲しいと言われた私は、
早速、個別面談を行いました。

しかし、面談に来たリフォーム業者さんの第一声は
「銀行からの差し押さえを回避する方法はありますか?」
でした。

そうなのです。
彼の一番の悩みは自宅を銀行に取られてしまうことでした。

しかし、私は集客のための広告、DMやチラシの作成が本業のコンサルタントです。

一瞬「そんなこと答えるの?」と思いましたが、
クライアントの悩みを解決するのが私の役目です。
ですので、得意の質問から始めることにしました。

「いつまでに、いくら売上があれば、銀行からの差し押さえを回避できますか?」
「銀行の担当者に差し押さえ回避の方法は確認しましたか?」

その他、色々な質問をしたところ、
そのリフォーム業者さんは数千万円は必要と思い込んでいたのですが、
それは認識違いで、
差し押さえを回避するには1ヶ月後に100万円ほどあれば良いことが判明しました。

ただ、問題は、生活費さえ不足しているとのこと。

今すぐ100万円の売り上げを作るために行った事は・・・

さて、広告を作成している時間もなく、広告費にかけられる資金もない。
そのうえ生活費も不足しているのですから
限りなく低予算で100万円の売上をあげなければいけません。

そこで、私が聞いたのは過去の実績でした。

彼はリフォーム業者として20年の実績があります。
実績がまるでない起業したてと違い、
彼のような方は、その実績の中に集客と売上アップのヒントがあります。

そこで、また質問をして過去の実績をすべて聞き出しました。

過去の実績を聞き出すときに必要な項目は、
人・もの・金・時間。
これを1つ1つの実績に対し書きだします。

例えば、
・○○家の浴室リフォーム
・A会社からの紹介
・浴槽取り換え、カランの取り換え
・〇〇万円
・3日間

こんな感じです。

こうやって書き出ししていくと、
どんな会社でも明確な特徴が見つかります。

相談者のリフォーム業者さんもそうでした。
見落としていた優良顧客が発見できたのです。

それは、賃貸を多く扱う街の不動産屋さんでした。

腕の良い職人でもある彼は
街の不動産屋さんから
他が扱えない仕事を多く頼まれていたことを発見したのです。

そこで、過去取引のあった街の不動産屋さんの名前を書き出してもらいました。

しかし、今では取引をしなくなった会社が大半。
それらの会社に彼は連絡をしたくないと言い張りました。

気持ちはわかりますが、
他の方法では1ヶ月後に100万円の売上はたちそうにありません。

そこで、また質問しました。「どうしたら連絡できますか?」。
そうすると彼は、
「直接顔を観ないで、話さないでなら連絡できます」
と言うのです。

自分の常識で「できる」、「できない」を考えるのではなく、今すぐ出来るベストを探す

すぐにでも仕事が欲しい状況ですから、
本来なら手土産をもっての直接訪問が一番有効です。
次が電話での連絡となります。
ですが、どうしても“会わない・話さない”方法しか取りたくないと言い張ります。

そこで、接触媒体をFAXDMに決定しました。

FAXなら“会わない・話さない”ですし、電話料金だけしか費用もかかりません。
FAX番号がわかっている20軒の不動産会社にDMを送る時間も多くかかりません。
時間もなく、資金もない彼にもできる方法ですから、さっそくFAXDMの原稿作成に取り掛かりました。

さて、ここでまた問題が発生しました。
彼はプロが作るようなDM原稿を考えていて、
また「できない」と言いだしたのです。

これも多くの経営者さんが持っている思い込みです。
自分の業界の常識で「できる」、「できない」を考えてしまうのです。

そこで、また質問しました。

「プロが作るようなきれいなDMである必要はありますか?」。
「今回の目的は何ですか?」。

彼も何か気づいたようで
「できない理由ばかり言っていますね」
と苦笑いしました。

そうして、
「簡単なパソコン操作で作れるDMの作り方を教えてください」
と言い出しました。

そこで、私は彼のために、
手書きの文字だけでDMを作ることを指導しました。

文字だけなので、パソコンがなくてもサインペンでも書けます。
内容は、ご無沙汰しているお詫びと仕事していますというお知らせ。
そこに、彼が頼まれていた他では扱えない仕事のことと連絡先を入れました。

そうやって20件のFAXDMが過去取引のあった街の不動産屋さんに送られました。

その結果、20件中3件の不動産屋さんから、すぐ注文が入りました。
その中には彼の話を聞いて他の不動産屋さんを紹介してくれる方もいました。
あれよあれよという間に、真っ白だった彼のスケジュール帳が埋まり、
月末には100万円以上の入金がありました。

こうやって彼は売上を作ることに成功し、
生活費を稼ぎ出し銀行に住宅ローンの支払いを開始することができました。
その結果、差し押さえも回避でき自宅を手放さないで済んだのです。

新規集客ばかりに目を向けず既存客との関わりを再チェックしよう

さて、彼と同じように過去上手くいったことを忘れてはいませんか。

マーケティングの基本は、上手くいったことを量産することです。
その中でも、既存客からリピートをもらうのが一番簡単です。

新規の集客はリピートの最低5倍の経費がかかると言われています。
新規集客だけに目を向けていると、いつもでたっても経営が楽になりません。

あなたが過去売上をあげた相手は誰ですか?
その相手に再度アプローチして仕事をさせてもらっていますか。

新規集客ばかりに目を向けず既存客との関わりを再チェックしてください。
きっと見落としている優良顧客が見つかります。
その優良顧客にアプローチすれば、
潤沢な売上が簡単に作れます。

ぜひ、お試し下さいね。

まとめ

過去に取引のあったお客様に再度売り込みをしましょう。

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