競合他社との差別化で優良顧客を集客できる仕組みを構築

ハリーポッターから妖怪ウォッチまで投入したUSJとTDLの入場者数にみるテーマパークのイベント集客の効果  

USJはイベントで集客人数を増やしている

ユニバーサルスタジオジャパンのマークUSJはイベント集客で入場者を増やし続けています。

USJのイベントでは、参加者は、見ているだけのお客様ではなく、その世界の一員になれるように作ってあります。
それが評判になり、なんと2017年には、ディズニーランド&シーに追いつきそうな様相です。

「お客様は何を求めて参加するのか」
「あなたやあなたの会社が、そのイベントにふさわしいか」
「参加したら、求めている体験ができるのか」

そのすべてを満たすイベントを作ることが、イベント集客で勝つ秘訣です。

USJとTDL イベント集客で競走中

USJでわからない人も、
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
と聞けば、なんとかくわかるでしょう。

東京ディズニーランドと並び称される大阪にあるテーマパークです。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、ハリウッド映画のテーマパークでしたが、2001年度の1102.9万人以降、ずーっと入場者が減り続けていました。

そこで、2010年に他のアニメやキャラクターも登場させることにした結果、2011年度から入場者は増え続け、2014年度は2月で1270万人を突破しました。

2014年は映画「ハリー・ポッター」を題材としたエリアを開設して訪日外国人など国内外からの集客力を維持していますし、
2016年3月に開いた新型ジェットコースター「ザ・フライング・ダイナソー」が人気を呼んでいます。

しかし、ディズニーランドも負けていません。

ディズニーランド(シーも含む)の入場者数

TDL・TDS 東京ディズニーランドの入場者数推移
TDL・TDS 東京ディズニーランドの入場者数推移

2001年度 2204.7万人(9月にシー開園)
2002年度 2482.0万人
2003年度 2547.3万人
2004年度 2502.1万人
2005年度 2476.6万人
2006年度 2581.6万人
2007年度 2542.4万人
2008年度 2722.1万人
2009年度 2581.8万人
2010年度 2536.6万人
2011年度 2534.7万人
2012年度 2750.3万人
2013年度 3129.8万人
2014年度 3137.7万人
2015年度 3019.1万人
2016年度 3000.4万人(1~3月に開催した「アナと雪の女王」の期間限定イベントや15周年イベントが好調)

データは、東京ディズニーランド&シーに関しては、両テーマパークを運営する「株式会社オリエンタルランド」のHP上で公開されている入園者数データを使用しています。

東京ディズニーシーが開園したが2001年です。
なので、2001年に急に入場者数が増えています。

テーマパークの新たな施設の開園はイベントですから、入場者が増えるのは当然ですね。

現在は好調が続くUSJへの巻き返しに向けて、2020年までに約2500億円の大規模投資をして「美女と野獣」などのアトラクションを増やす予定です。


ユニバーサル・ジャパンの入場者数

2001年度 1102.9万人
2002年度 763.7万人(一挙に半分近く減りました)
2003年度 988.9万人
2004年度 810.0万人
2005年度 831.4万人
2006年度 869.8万人
2007年度 864.0万人
2008年度 813.8万人
2009年度 750万人
2010年度 750万人(ハリウッド映画以外のアニメやキャラクターも登場)
2011年度 880万人(ここから上昇)
2012年度 975万人
2013年度 1050万人
2014年度 1180万人(ハリー・ポッター」エリア投入
2015年度 1390万人(11月に「妖怪ウォッチ」エリア投入)
2016年度 1460万人(3月に「フライング・ダイナソー」が登場)

USJに関しては、運営会社「株式会社ユー・エス・ジェイ」のHP上過去データが公開されていないため、各報道機関が報道・発表しているデータを基にグラフを作成しています。

イベント投入の効果

USJは2014年ハリーポッターのアトラクションで盛り上がりました。
どのくらい盛り上がったかというと、こんな。
ハリーポッターのアトラクションの様子

さて、そのUSJ、
2015年は妖怪ウォッチのアトラクションエリアを期間限定で開催。
USJ TDL 妖怪ウォッチなど人気キャラクターのアトラクションを取り入れています。

またまた動員数をあげました。

今回のアトラクション内容は、
ゲームやアニメのように時計型のアイテム「妖怪ウォッチ」を再現し、妖怪を探し出す感動を体験してもらうというもの。
また、アトラクション以外にもパーク内でグッズなどを通じて妖怪ウォッチの世界を楽しめるコンテンツを用意するということです。

こうなると東京から子供を連れてUSJに行く親子も多くなりそうですね。

テーマパークのイベント

ディズニーランドもハロウィーンイベントなどイベントはたくさん開催しています。
しかし、「アナと雪の女王」の期間限定イベントや15周年イベントのグランドフィナーレを飾るショーなどが好調だったようですが、ハロウィーンイベントでの動員数は前年割れとか?

なぜ、「アナと雪の女王」のイベントは入場者数を増やし、ハロウィンイベントは入場者を増やせなかったのかと考えると、テーマパークのイベントに必要な要素が見えてきます。

それは、テーマパークのイベントをお客様は世界観を楽しみにして来ているからです。

イベントが

「そのテーマパークが、イベントの世界観にふさわしいこと」
「参加したら、その世界観がリアルに体験できること」

この2つが必要条件だと思います。

2016年度、TDL・TDS合わせて3000.4万人、USJは1460万人

USJはイベントで集客人数を増やしています。

アニメや映画の世界観をそのまま体験できるUSJ。
東京近郊にあったらTDL・TDSの強敵になっていたでしょう。

さて、巨額を投入して作っている美女と野獣のアトラクションで、美女と野獣の世界観がリアルに体験できるかどうか?

シンデレラ城のようなアトラクションでは、お客様の満足度はアップしない現代。

TDLにも頑張って欲しいですね。

まとめ

テーマパークのイベントをお客様は世界観を楽しみにして来ています。

イベントが

「そのテーマパークが、イベントの世界観にふさわしいこと」
「参加したら、その世界観がリアルに体験できること」

この2つが必要条件です。

あなたが何かイベントを開催する時は、

「お客様は何を求めて参加するのか」
「あなたやあなたの会社が、そのイベントにふさわしいか」
「参加したら、求めている体験ができるのか」

そこを考えて開催しましょう。

RECMMEND こちらの記事も人気です